婦人科のご紹介性感染症
性感染症
もっとも頻度の高いものは、クラミジア感染症です。

女性の場合、子宮経管炎として発症します。症状はおりものの異常、不正出血、下腹痛などです。無症状の場合もあり、パートナーが診断された場合は、検査を受ける必要があります。抗生剤で、比較的スムーズに治癒します。

また、淋菌感染症も同様の症状をとります。こちらは、飲み薬の抗生剤が効きにくいので、点滴治療を行います。どちらも進行すると、骨盤腹膜炎や不妊症の原因になることがあります。

最近過去の病気と言われた梅毒が増えています。梅毒ははっきりした症状(外陰部のしこり、発疹、リンパ節の腫れなど)がなく進行することもあり、診断が難しいのですが、抗生剤が比較的よく効きます。ただ妊娠中に罹ると、胎内感染を起こすことがあり注意が必要です。

ほかにも、トリコモナス腟炎(かゆみやおりものの増加)、ヘルペス感染症(外陰部の発疹、強い痛み)、尖圭コンジローマ(外陰の腫瘍)、エイズなどがあります。

外陰部ヘルペスは、最初の感染の際、ヘルペスウィルスが神経節に残ってしまうので、完治が困難です。治療には飲み薬、軟膏(いずれも抗ウイルス剤)を使います。

コンジローマは、HPV(ヒトパピローマウイルス)による性感染症です。ベセルナというクリームのほか、レーザーや凍結療法、外科的切除などの方法があります。

いずれも、診察や簡単な検査で診断が可能ですが、性感染症の場合は、必ずパートナーも一緒に診察を受けましょう(男性は泌尿器科で診察します)。